#02「ユーザーの本音を知る方法は?」
2022.01.21
ブログ大谷が斬る

 

みなさんこんにちは、WILD THINKの大谷です。



「ユーザーさんの本音を知る方法はありますか?」

というのはお客様からいただく質問で多いものの一つです。

そう問われたらまずは
ユーザーの"声なき声"に耳をすますこと
とお答えしています。



私たちデザインコンサルタントは
日々デザイン思考を使って
企業が生み出している商品やサービスを

使っている人たち、
もしくはこれから使ってもらいたい人たち、
いわゆるユーザーが

どんな人で、そしてその人たちは何を考え

何を欲しがっているのか?

日々それらをユーザーの声から炙り出す

と言うことをやっています。


では

"声なき声"とはなんぞや?
と思われた方も多いかもしれません。

例えばよくあるのがユーザーインタビューで
「なぜこの商品が欲しいのですか」
と問いかけます。
しかし大抵の場合すぐに本心を語ってはいただけません。

語っていただけないと言うよりも、


ユーザー自身が自分の本心に気づいていない、という言い方が正しいでしょうか。

例えばお風呂をリフォームしたい
と考えている60代後半の女性に

「なぜお風呂を新しくしたいのか」

と聞いてみます。


返ってくる答えは

「冬場のお風呂が寒いから」

聞き手としてはすぐに納得できる答えのように聞こえます。

しかし、本当に冬場の寒さをしのぐためだけにリフォームをしたいのでしょうか。

長年深掘りをし、なぜ?なぜ?

ユーザーの声を分析している私たちからすると、どこか当たり障りのない答えに聞こえてしまうのです。

そこで時間をかけてお話を掘り下げて聞いていくと


「実は夫が大病をして脚が弱ってしまった。
だから夫が安全に、そして快適に入れるお風呂にしてあげたい」



と言うような、大切なパートナーを思いやる想いから
お風呂のリフォームをしたいという
本当のニーズに気づかされる事があるのです。

ユーザーインタビューをしていても

最初から本音をおっしゃってくださることは
ほとんどありません。
なぜならお客様自身も
お風呂を変えたい本当の理由を理解していないからです。



この様なユーザーの隠れた悩みやお困りごとを"声なき声"と呼んでいるのです。

アンケートなど定量分析による
数から読み取る分析ではたどり着けない
ユーザーの本心をデザイナーが持つデザイン思考で炙り出す


そして私たちはこの"声なき声"を、
深いコミュニケーションを通して知り、
ユーザーが本当に求めている価値として
位置づけストーリーとして表現する事で、

同じような問題を抱えている方に
訴えかけることができるのです。

ユーザーの"声なき声"に耳をすます事で

ユーザーが単にお風呂と言う商品を買っているのではなく、自分の大切なパートナーを幸せにするためのサービスを求めているということにたどり着けるのです。

それはすなわちお客様が求めている情報は

お風呂の機能やスペックではなく、
自分や自分の大切なパートナーとの生活がどのようにハッピーに変わるのかということであり、そこが伝わらなければいけないのです。



次回はこの

"声なき声を聞く"ために障害となる"バイアス"について

お話ししたいと思います。

ぜひご覧ください。



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社長ブログ『大谷が斬る』

毎月2回(第1・3金曜日)に更新中。

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